サービス紹介動画の作り方|企画から公開までの工程・期間・尺の決め方

サービス紹介動画を作りたいのに、尺や構成、費用の見当がつかずに止まっている担当者向けの記事です。ムジンが2026年10月に作った自社の紹介動画の制作記録から、作る順番と、直しが集まる場所が分かります。
サービス紹介動画を作ろうとして、「何秒にすればいいの?」「何から見せればいいの?」で手が止まっていませんか?
尺も構成も費用も、正解が見えにくいものです。
ムジンも、自社のサービス紹介アニメーションを作ったとき、最初の試作で大事なことに気づきました。冒頭だけの短い試作を社内で見たところ、「もっと自社らしくできる」「テンポはもっと速くていい」という声が出たのです。
全部作る前の、ほんの十数秒の段階でした。だからこそ、すぐに直せました。
そこで、2026年10月に作った自社の紹介アニメーション2本の制作記録を、企画書から直しの中身まで見直しました。
何秒にするか。何から見せるか。直しはどこに集まるのか。作る前に知っておくと役に立つことを、順にお伝えします。

紹介動画って、結局センスで決まるんじゃないんですか?

5つの工程で作り、秒数も直しも記録に残っています。センスより、順番で決まる部分のほうが多いです。
この記事の要旨
- 1
尺は60〜90秒。絵コンテの想定より2割ほど短く仕上がります。
- 2
知られていないなら課題から、実績が強いなら実績から入ります。
- 3
直しは「間」に集まります。最初の2シーンの試作で先に合わせます。
作り方は5工程、確かめるのは2か所

詳しく見直したのは、自社の「サービス紹介アニメーション制作」を紹介する71秒の動画です。企画書、絵コンテ、シーンごとの制作ファイル、書き出したmp4、改訂履歴が残っています。
この動画は、次の5つの工程で作りました。

方向を確かめる場所は、赤で示した絵コンテと試作の2か所だけです。
その前の2工程は、サイトに書かれた事実だけで進められるので、途中で方向を確かめる必要がほとんどありません。
サイトの読み取りと企画書
最初にサービスサイトを読みます。キャッチコピー、課題、機能、実績の数字、CTAの文言、使える画像を拾います。
ボタンや見出しからは、ブランド色を取ります。自社の動画では、サイトのイラスト7点を素材に拾い、ワインレッドを主色に決めました。
ここで画像の解像度も確かめます。300〜600px程度の画像を全画面に広げると、1080pの画面では粗く見えてしまいます。
そこで、小さい画像はカードの中で等倍近くに置きました。主役になる図や数字は、HTMLで作り直しています。
企画書には、伝えたい1メッセージ、課題3つ、訴求する機能、使ってよい数字を書きます。
数字はサイトに載っているものだけです。自社の動画でも「社数や制作本数はサイトにないので使わない」と企画書に明記しました。
絵コンテと試作
絵コンテは、シーンごとに秒数、動き、テロップ、使う素材を1行ずつ書いた表です。削るシーンや強調する機能は、ここで決めます。
絵コンテが固まっても、いきなり全部は作りません。
オープニングと次の1シーンだけを書き出し、テンポと見た目を確かめます。自社の動画の試作は11秒でした。
冒頭でお話しした「もっと自社らしく」という気づきも、この試作から生まれました。最初の2シーンで方向を合わせておくと、残りのシーンは迷わず作れます。
書き出し
最後に、1920×1080・30fpsのmp4に書き出します。場面の切り替わりの前後のコマを抜き出し、背景だけのコマや文字のはみ出しがないかを見ます。
撮影がないので、待ち時間がほとんどありません。自社の動画は10月3日の夕方に着手し、試作を20分ほどで書き出して、完成版は翌朝に書き出しました。

尺は、作りながら決めるんですか?

目安は先に持ちます。自社の2本は、どちらも絵コンテより2割ほど短く仕上がりました。
尺は何秒にすればいい?

ナレーションなしでテロップを読ませる場合、1本のテロップには最低2.5秒の表示が必要です。
1画面に1メッセージが原則なので、見せることが増えるほど尺は伸びていきます。
実際にどのくらいの尺に仕上がったかを、図にまとめました。

サービス紹介の動画は、絵コンテでは91秒を想定していました。仕上がりは71秒です。
同じ10月に作った、自社サイトのトップページ用の紹介アニメーションも、絵コンテの初版は82秒で、最終版は66秒でした。
2本とも、想定より2割ほど短く仕上がっています。
理由は、試作を見て要素を出す間隔を詰めたからです。要素を1つ0.5秒ずつ出していくと、4枚並べるだけで2秒かかります。最終的には0.17秒おきまで詰めました。
71秒の配分
71秒の中身も見てみます。9シーンが4〜11秒に収まっていて、いちばん長いのは依頼の流れを4段で見せる11秒のシーンでした。
課題には7秒しか取っていません。作る前は、もっと課題に時間を割くものだと思っていました。
いちばん時間を取ったのは、POINTの3シーンで合わせて26秒です。課題を長く語るより、解決とPOINTに時間を回したほうが、見る人が早くサービスの中身にたどり着けます。
だから、先に決めるのは尺より「見せたいこと」です。サイトに機能が10個以上あっても、POINTは2〜4個に絞ります。120秒を超えそうなら、画面の説明やサポートのシーンから削るのがおすすめです。
▼サービスサイトに動画を載せている会社がどれくらいあるかは、こちらの記事で詳しく書いています。
サービスサイトの動画、BtoB596社を調べたら載せているのは27%、サービスページは4%

90秒って短くないですか?伝えたいこと、もっとあるんですけど。

自社の動画は機能を3つに絞り、9シーン71秒で依頼の流れまで見せました。

何を残すかは、どうやって決めるんですか?

見る人が自社を知っているかどうかで、入り口から変わります。
課題から入るか、実績から入るか

紹介動画の入り口は、大きく2通りあります。課題から入るか、実績から入るかです。
決め手は、見る人がその会社をどれだけ知っているかです。

違いは、オープニングの次に何を置くかです。そこで動画の性格が変わります。
まだ知られていないなら課題から
自社の動画は「作りたくても、踏み切れない」から始まります。
費用がどこまで膨らむか読めない。構成を自社で用意する負担が大きい。そんな悩みを4行で積んでから、「送るのは、URLだけ」と解決を見せます。
サービスがまだ知られていないなら、見る人が自分の悩みとして受け取れる課題から入ります。そのほうが、続きを見てもらいやすくなります。
数字で語れるなら実績から
反対に、業界で名前が通っている会社や、サイトに載せられる実績の数字が強い会社もあります。
その場合は、オープニングの直後に実績のシーンを置き、会社の紹介、課題、POINTと続ける順番がおすすめです。課題のシーンは短めにして、自己紹介に近い動画にします。
実績から入るなら、締めのテロップは問いかけより宣言が合います。実績で信頼を作ったあとに問いかけると、順番がちぐはぐになるからです。
業界で名前が通っているなら実績から。課題に気づいていない相手なら課題から。

入り口が決まれば、あとは作るだけですよね?

そこからの直しにも傾向があります。どちらの動画も、作ったあとに縮みました。

中身を削ったんですか?

いいえ。削ったのは、場面と場面のあいだの「間」でした。
直しは「間」に集まる

自社の紹介動画で受けた直しを並べてみると、内容への指摘より、テンポと間への指摘のほうが多くありました。ここが一番の発見です。
サービス紹介の動画では、試作の段階で「テンポが遅い」という声が出ました。トップページ用の紹介アニメーションでも、「場面と場面の間に変な間がある」と言われています。
トップページ用の動画の尺がどう変わったかを並べました。

最初の納品版は74秒でした。中身には手を付けず、場面の間だけを詰めた版は64秒です。10秒が、まるごと「間」だったことになります。
原因を調べると、中身が出そろってから次の場面に移るまでに、2〜4秒止まっていました。退場が終わってから次の場面が入るまでに、背景だけのコマが0.2〜0.4秒挟まっていたこともあります。
見ている側には、この止まった時間がそのまま「遅さ」に感じられます。
詰める場所は決まっている
ムジンでは、シーンの中で要素が出る順番はほとんど触りません。自社の2本で直した場所は、次の図のとおりです。

- 各シーンの最後の静止を削ります。最後の要素が出てから、テロップを読み終える分だけ待って退場します。
- 退場が終わった瞬間を、次のシーンの始まりにします。背景だけのコマを残しません。
- 続けて出る要素の間隔を詰めます。サービス紹介の動画では、悩みの4行を0.17秒おきに積みました。
- シーンの最後にゆっくり寄るズームは入れません。トップページ用の動画では、間をつなぐつもりの動きが、かえって作り物らしく見えると言われて外しました。
ただし、間はゼロにすればよいわけではありません。
実績の数字のように読ませたい情報が多いシーンでは、間を削りすぎると読み切れなくなります。テロップを読み終える2.5秒だけは残しておきます。
自社らしさは、試作で足していく
冒頭の「もっと自社らしく」に戻ります。
最初の試作は、中央寄せの画面、玉が弾むオープニング、全画面のワイプで組んでいました。どれも見やすい定番の型です。ただ、ムジンの動画だと一目で分かる要素がもっと欲しくなりました。
そこで、意匠をムジンのロゴとサイトのイラストから抜き出しました。ロゴのフィルム枠を左端の送り穴に、イラストの動画プレーヤーを赤い枠と進捗バーにしています。
これを全シーン共通の目印にしました。どの場面で止めても、ムジンの動画だと分かる形です。
実績の数字を見せるシーンも、同じ考え方で組みます。同じ形のカードを等間隔に並べず、主役の数字1つを特大にして、罫線と余白で組みます。同じ形のカードが並ぶと、資料のスライドに見えやすいからです。
テロップを読み終える2.5秒は残し、それ以上は待たない。

うちで頼むとしたら、何を用意すればいいんですか?

自社の動画は、サービスサイトの内容と画像だけで企画書と絵コンテを作りました。

撮影や資料づくりは要らないんですね。

はい。そのかわり、作る前に決めておくことがいくつかあります。
頼む前・作る前にこの順で

ここまでの話を、自社で動画を検討するときの手順にまとめます。制作会社に頼む場合も、作る前の準備は同じです。
作る前のチェック手順
- 自社サイトに、動画で使える数字と機能名がどれだけ書いてあるかを確かめる
- 伝えたい1メッセージを1文で書く
- 訴求する機能を2〜4個に絞る
- 見る人が自社を知っているかどうかで、課題から入るか実績から入るかを決める
- 尺は60〜90秒で組み、絵コンテの想定より2割ほど短くなると見込む
- 全部作る前に、最初の2シーンだけの試作で見た目とテンポを合わせる
- テンポを直すときは、各シーンの最後の静止から詰める
- 書き出したら、切り替わりに背景だけのコマがないか、音を消しても意味が通るかを確かめる
費用の幅は、どこから来るのか
費用については、公開されている相場を並べました。

サービス紹介向けのアニメーション動画は、アイミツが15万〜50万円、@SOHOが1分のインフォグラフィック型で20万〜40万円、クラウドワークスが30〜60秒の短いアニメで30万〜150万円としています。
おおむね15万〜150万円と、10倍の幅があります。
幅が出る理由の多くは、どこまで作り込むかと、誰が構成を用意するかです。実写になると、ここに撮影、スタジオ、出演者の手配が加わります。
アニメーションのサービス紹介動画には、撮影の工程がありません。自社の動画でも、撮影や出演者の手配は一度も発生しませんでした。サービス内容が変わったときも、該当するシーンのファイルを差し替えれば済みます。
見積もりを見るときは、構成や絵コンテを自社で用意する前提になっていないかを確かめてください。ディレクションの工数は見積もりに出にくく、社内の負担として残るからです。
もう1つ、発注前に仕上がりを見られるかも大事です。完成形を見ないまま予算を通すと、修正の回数が増えやすくなります。
よくある質問
サービス紹介動画は何秒にすればいいですか?
60〜90秒が目安です。ムジン自社の紹介動画は9シーンで71秒、トップページ用は66秒でした。見せたい機能を3つに絞ると、およそ90秒に収まります。
どのくらいの期間でできますか?
ムジンの本編は、ご依頼から5営業日を目安に初稿をお送りします。初稿のあとに、ご確認と修正の時間が加わります。修正は2回まで反映しています。発注前の無料サンプルは、お申し込みから3営業日が目安です。
撮影素材や資料がなくても作れますか?
作れます。自社の動画は、サービスサイトに書かれている内容と画像だけで企画書と絵コンテを作りました。サイトの画像が小さい場合は、HTMLで図を作り直しています。
まとめ
自社の制作記録を見直して一番の発見は、直しが中身より「間」に集まることでした。トップページ用の動画では、間を詰めるだけで74秒が64秒になっています。
要点をまとめます。
- 尺は60〜90秒で組み、絵コンテの想定より2割ほど短くなると見込みます。
- 知られていないなら課題から、実績が強いなら実績から入ります。
- 直しは「間」に集まります。最初の2シーンの試作で、テンポと自社らしさを先に合わせます。
まずは手元の動画や試作を音を消して再生し、各シーンの最後に何秒止まっているかを数えてみてください。2.5秒を大きく超えていたら、そこが最初に詰める場所です。
ムジンは、サービスサイトのURLをお送りいただくだけで、60〜90秒のサービス紹介アニメーションを制作しています。構成はサイトの記載内容からムジンが組み、発注前に冒頭15秒程度の無料サンプルと構成案を3営業日を目安にお送りします。サービス紹介アニメーション制作の詳細を見る
調査の方法
- 扱ったのは、ムジンが2026年10月に制作した自社の紹介アニメーション2本です。サービス紹介アニメーション制作の紹介動画(71秒・9シーン)と、mujin.ltdのトップページ用の紹介アニメーション(66秒・9シーン)です。
- 材料は、企画書、絵コンテ、シーンごとの制作ファイル、書き出したmp4、改訂履歴です。
- 完成尺はmp4の実測値、シーン別の秒数と絵コンテの想定は絵コンテと改訂履歴の値です。
- 制作費用の相場は、アイミツ「アニメーション動画の制作費用・相場」(2026年4月更新)、@SOHO「アニメーション動画の制作費用」(2026年8月更新)、クラウドワークス「アニメ制作の費用相場」(2026年5月更新)によります。
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